研究成果データのサマリー

サマリーでは温泉に関する研究成果データの一部内容をご紹介しています。

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コロナ禍の休業の判断にみる高齢者の居場所作りに大切なこと―伊豆松崎であい村蔵らを事例に―

  • 日本地域政策研究
  • 中込 光穂, 松本 和浩
サマリー

「蔵ら(くらら)」は高齢者にとって**「居場所(居心地のいい場所)」**である。
本研究は、参加者の観察、対面インタビュー、アンケート調査を実施し、この場所がコロナ禍を乗り越えることができた理由を明らかにした。
「蔵ら(くらら)」は労働者協同組合として運営されており、土地と建物はそこで働く高齢者自身の所有物である。したがって、閉鎖期間中の賃料と人件費について心配する必要がない。
「蔵ら(くらら)」のリーダーたちは、以下の3つのことに取り組んできた:
①関係者全員にとって理解しやすい目標設定
②一人ひとりに合わせたケアの実践
③既存の資源を活用した将来への備え
これらの取り組みにより、「蔵ら(くらら)」は参加者にとって精神的な**「居場所」**となっている。
結論
労働者協同組合の仕組みとリーダーによるすべての労働者への適切な配慮は、コロナ期間中に高齢者にとっての**「居場所」**を維持するために不可欠である。

伊豆半島地域におけるコロナ禍の観光産業

  • 『産業連関』環太平洋産業連関分析学会
  • 高瀬 浩二, 山下 隆之, 塚本 高士, 片岡 達也, 上藤 一郎
サマリー

コロナ禍は国や都道府県だけでなく,観光を主要産業とする地域経済に深刻な影響をもたらした.そのため,都道府県内の小地域経済に焦点を当てたコロナ禍の分析は,地域振興政策上,より意義深い.この観点から,本研究は,県境をまたぐ移動の自粛が静岡県伊豆半島地域に与えた経済的影響を探る.静岡県内2 地域間産業連関モデルを用い,月次ベースで経済誘発効果の計測を行う.その過程で,当該地域の宿泊者数および旅行消費支出額の推計方法を提案する.伊豆半島地域を訪れる宿泊者の旅行消費支出に起因する経済的波及が,当該地域だけでなく,県内他地域に及ぶことを示す.また,コロナ禍が「宿泊業」「飲食サービス」「小売」に与えた生産,付加価値,雇用の損失を計測する.

©2023 環太平洋産業連関分析学会

地方自治体のワーケーション推進による関係人口の創出-青森県青森市と静岡県下田市を事例として-

  • 地域活性研究
  • 薗 諸栄
サマリー

本研究では、関係人口の先行研究を踏まえながらワーケーションとの関係性について、わが国における政策背景を概観する。ワーケーションによる関係人口を創出する事業に着目して取り組んでいる下田市と青森市を事例として取り上げ、実態調査に基づいて地方自治体の取り組みの経緯について分析を行い、関係人口の創出に向けて地方自治体に求められる役割について考察した。研究結果として、ワーケーションによる関係人口の創出には、組織体制の整備、効果的な情報発信、地域住民との交流強化、地域資源の有効活用が重要であることが確認された。また、ワーケーション参加者と地域内での協働が大きいほど関係人口が創出されやすいことが確認された。

© 2024 地域活性研究

「ご当地スポーツ」の定義および類型化の試み

  • スポーツ産業学研究
  • 菅 文彦, 小島 大輔, 坂中 勇亮
サマリー

本論文の目的は、(1) 「地域発祥スポーツ」の操作的定義を検討すること、(2) 事例を収集・整理すること、(3) それらの実態を分類し、学術雑誌に発表することである。
「地域発祥スポーツ」は、「生活の質の向上」に貢献できる実体として認識されている。さらに、町の活力と魅力を高めることができる。これは**「地域活性化とコミュニティ開発」**の文脈において、地域固有の資源を活用した実装を通じて実現することができる

南伊豆農林水産物直売所湯の花がコロナ禍を乗り越えられた理由―ソーシャル・キャピタルとしての役割に着目して―

  • 日本地域政策研究
  • 中込 光穂, 松本 和浩
サマリー

湯の花は過疎地に立地する農産物直売所であるが、多くの来客がある。COVID-19パンデミック下で湯の花が生き残った理由を、社会関係資本の観点から調査した。調査方法は参与観察、対面インタビュー、アンケート調査、経営状況に関するデータ分析を用いた。
パンデミック最初の1年目は対面イベントや営業活動がなかったにもかかわらず、総売上はパンデミック前と同等であった。驚くべきことに、2年目には売上がパンデミック前を上回った。湯の花は観光客よりも地元の常連客に強く支持されていた。
湯の花の設立目的は所得を得ることだけでなく、訪問者、農家、スタッフなど関係者すべてにとって快適な場所(居場所)を創出することで、地域活性化の中核基地となることであった。
湯の花の2人のリーダーは、信頼、規範、ネットワークという3つの重要な社会的構造を湯の花の内部および周辺に構築するために尽力した。その結果、湯の花に関わるすべての人々がコミュニティと湯の花自体に対して愛着を培った。これが湯の花がパンデミックを乗り越えることができた理由である。

温泉水の施用による高カルシウム含量野菜の生産

  • 日本健康開発雑誌
  • 静岡県立田方農業高等学校 生産科学科
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背景・目的 伊豆地域の温泉水と農業を組み合わせ、付加価値の高い野菜を生産するため、カルシウム濃度が高い温泉水を用いてサニーレタスとコマツナの水耕栽培をおこなった。
方法 簡易な水耕栽培装置を用いて、水耕栽培をおこなった。水と化学肥料を用いて栽培し、収穫期以降に短期間、根を温泉水に浸漬し、温泉水を吸水させた。地上部のカルシウム含有量と温泉水の吸収量を測定した。
結果 カルシウム濃度の高い温泉では地上部のカルシウム含有量が増加したが、温泉水の影響により、吸水量が減少し、葉の萎凋や黄化など外観に障害が見られた。
一方、カルシウム濃度が中程度の温泉水では温泉水を吸水しているものの、長期間の処理をおこなっても地上部のカルシウム含有量は上昇しなかった。
考察 カルシウム濃度の高い温泉では地上部のカルシウム含有量が増加し、高カルシウム野菜生産の可能性が示された。外観の障害については、カルシウムの過剰害や塩ストレスにより生じたと考えられる。またカルシウム濃度が中程度の温泉水では温泉水を吸収しているものの、過剰なカルシウムを排出しているため、地上部のカルシウム含有量が増加しなかったと考えられる。

静岡県の共同湯の現況と歴史、その特色

  • 温泉地域研究第33号
  • 石川理夫・赤池勇治
サマリー

この論文は、静岡県における共同湯の現況と歴史、その特色について考察している。
静岡県内の共同湯は55カ所(2019年3月時点)あり、その全てが伊豆半島に集中しているが、近年共同湯の閉鎖が急速に進んでいる現況に触れている。共同湯は、温泉地域住民による共同管理・利用の歴史的蓄積であり、温泉資源の利用効率が高いため、温泉資源の持続可能性の問われる現代においては、その歴史と現状をより深く理解していく必要があると結論付けている。

地域:静岡県 伊豆

温泉地における温泉資源保護マネジメントの取組度- 温泉資源保護の取組状況の類型化による実態把握 -

  • 静岡県立大学大学院経営情報イノベーション研究科修士論文
  • 赤池 勇治
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本論文は、温泉地における温泉資源保護の取組をマネジメント視点から論じている。
全6章で構成され、温泉の保護や地下水の保全に関する法的位置づけ等の比較から始まり、温泉資源保護マネジメントに関する取組内容について静岡県内の温泉地と県外温泉地を比べている。終章では、本県の温泉資源保護マネジメントに関する課題について論じている

地域:静岡県

伊豆長岡温泉の既存足湯および移動式足湯「モバイル足湯」を用いた社会実験の利用者実態調査とアクティビティ調査による温泉地の活性化に向けた基礎調査

  • 日本健康開発雑誌 44号
  • 伊藤 まゆみ(共著者:今井 裕久、佐々木 和之、鴨下 記久枝)
サマリー

足湯は、健康増進・観光資源の観点から可能性が注目されてきた。
一方で、衛生面の問題⁴⁾などの指摘は、足湯の文化的価値や公益性の追求に影を落としてきた。
本調査では足湯の公益性を数値で提示し、その価値を位置付けることを目的とする。

温泉のある国民宿舎における長期滞在需要を高める取り組み~協会ヒアリングおよび現地調査からの考察~

  • 日本温泉気候物理医学会誌 85巻
  • 藤本 和弘
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本報告では,低廉で家族連れでも安心して泊ることができる国民のための宿舎の一つである公営国民宿舎を対象としてプログラムづくりを調査した。
公営国民宿舎周辺の外部環境を活かした散策コースの設定等滞在のためのプログラムづくりへの取り組みが行われているかどうかを調査した。